マルチ商法(ネットワークビジネス)でこんな話を聞いたことありませんか?
「このサプリを飲んだ人のガンが消えた!」
「この〇〇(商品)を使ったらアトピーが治った!」
「このドリンクを飲んだら血圧が下がった!」
「この調理器具で料理したら貧血がよくなった!」
「この〇〇商品を使ったらデトックスが出来る!」
「このオイルを飲めば免疫が上がって病気(ガン)にならない!」
その他にも、
頭痛には〇〇(商品)が効く、不妊症には〇〇(商品)がおススメなど、
マルチ会員たちは、医師でもないのに薬を処方するかのように商品をすすめています。
皮膚トラブルや体調不良で悩んでいる人の弱みに付け込んで、
病院に行っても改善しないのは薬のせいだ
と根拠のないデマを言うのがマルチ商法の常套句です。
そして「マルチ商法の商品なら病気が治る」と健康セミナーに連れて行き洗脳していくのです。
しかしこれらは、真実ではありません!
「病気が治る」「デトックスが出来る」等と大げさな表現をしないと、一般で売られている商品に勝てないからです。
そこでこの記事では、アロマやサプリで病気が治るというのはデマだという理由をくわしくお伝えしていきます。
アロマオイルやサプリで病気は治せません
マルチ商法の商品や健康食品などを摂取したらすべての病気が治り、ガン細胞がきれいに消えたらノーベル賞ものですよね?!
本当にすべての病気が治るのなら、それは健康食品ではなく「薬」になるはずです。
もしマルチ商品の効果が真実だとしたら、医師が真っ先に取り入れているのではないかと思うのは私だけでしょうか??
難しい医療のことはわからなくても、まともな考えを持っていれば解りそうなことでさえマルチ商法に騙される人は信じてしまいます。
アロマや健康食品は医薬品ではありません。
マルチ商品だけが、魔法のように病気を治せるというのはあり得ないのです。
根拠のない効果を謳って販売するのは薬機法違反
そもそもマルチの商品はただの化粧品ですし、健康食品は食品でしかありません。アロマオイルは健康食品ですらありません。
何度も言いますが、医薬品ではないのです。
それにもかかわらず、ただの化粧品や食品・アロマオイルを医薬品かのように誤解させ、根拠のない効果効能を謳って広告・販売する行為は薬機法違反となります。
薬機法とは
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
医薬品医療機器等法、薬機法と略される
日本における医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品に関する運用などを定めた法律である。
制定当初の題名は薬事法であったが、平成26年11月25日の薬事法等の一部を改正する法律(平成25年法律第84号)の施行により現在の題名(薬機法)に改められた。
そして、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器それぞれの定義があります。
化粧品の定義は、
人体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪等を健やかに保つために、皮膚又は毛髪に塗擦、散布などされる物で、人体に対する作用が緩和なもの。(医薬品、医薬部外品の効能効果を持つものを除く) 薬機法第2条4項
化粧品にはシャンプーなども含まれます。
ちなみにサプリなどの健康食品は、
健康食品と呼ばれるものについては、法律上の定義はなく、広く健康の保持増進に資する食品として販売・利用される物全般を指しているもの。
健康食品やサプリメントは「食品」なので薬機法の規制対象には基本的にはなりません。
ただし、下記の条例に違反すると薬機法違反で罰せられます。
薬機法第66条(誇大広告等)
何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると、暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2・医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解される恐れがある記事を広告し、記述し、又は流布することは前項に該当するものとする。
薬機法第68条
承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止
簡単にまとめると、厚生労働省の認可、許可を得られていない商品で病気が治る、デトックスができると医薬品であるかのよう誤解させて商品を広告、販売するのは法律で厳しく規制されていますよということです。
「自分の体験を言っただけで宣伝していない」
「相手が欲しいと言っただけで売っていない」
「おススメしているだけ」
というのは通用しません!!
そして 医薬品として認可が下りないということは、効果効能を科学的な根拠で証明できないということ。
つまり、気のせいです!
薬機法違反になるから「薬じゃないけどね!」と、話の後につけ足してもダメですよ!
なぜ商品を使った体験者がいるのか
マルチ商法の商品を使って「こんなに元気になりました」という体験談を聞くことがあります。
この本人の体験は嘘なのか?というと、嘘とは言い切れない部分があります。
まず化粧品の場合は、マルチ商法の商品に使っている成分がたまたま肌に合うものだったということ。
そして健康食品は、プラシーボ効果(プラセボ効果)が大きく関係しているのではないかと思っています。
プラシーボ効果とは
薬理作用に基づかない薬物の治療効果、つまり投薬の形式に伴う心理効果(暗示作用)のことで、病理学的に全く不活性な薬物(プラシーボ)を薬と思わせて患者に与え、有効な作用が現れた場合をプラシーボ効果があったとする。
医師から「これは鎮痛剤です」と偽薬を渡されて飲んだら、本当に痛みが和らぐというもの。
これと同じ現象が、マルチ商法でも起きているのではないかと考えています。
健康セミナーなどで医師や研究者という立場の人から独自の理論を聞くと、素人はそれが真実だと思ってしまいます。
そのため、商品を使って病気が治った気になるのでしょう。
そう考えると、本人の体験は嘘とは言い切れないという結果になります。
プラシーボ効果でいいなら、薬局に売っている商品の方が何倍も安く買えると思いますよ!
さいごに
繰り返しになりますが、本当にマルチの商品で病気がよくなるならその商品は医薬品です!
医薬品なら、なおさら資格を持っていない素人が扱ってはいけません。
マルチ会員がどんなにいいことを言っていても、営利目的の違法行為です!!
知らなかったではすまされない、犯罪レベルの違法行為だと感じています。命に関わったらどう責任を取るつもりでしょうか。
マルチの商品は医薬品ではないので「病気が治る」というのは根拠がないということです。
根拠がないということは、科学的な証明がされていないということです。
つまり「ニセ科学」ということですね。
病気が治るという根拠のないデマを簡単に信じてはいけませんし、商品を使って良くなった体験は誰にでも当てはまるとは限りません!
勧誘時の違法行為だけでなく薬機法違反も横行しているマルチ商法は、信憑性のかけらもなくまともなビジネスとは言えません。
今はネットで検索すればたくさんの情報がありますので、自分でよく調べてから行動してくださいね。